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千思万考 =時間=

台風11号が西日本に猛威をふるい、瞬く間に去っていきました。そして今、台風一過の夕暮れ時。何もなかったように時は過ぎています。すごく平穏な時間です。

最近、休憩時間とか授業後に、学校の宿題や読書をしている生徒をよく目にします。昨日の授業でも、そのような光景に出遭いました。すばらしい心構え・習慣ですね。わずかな時間でも無駄にすることなく、時間を大切できる生徒は、将来、成功する可能性が極めて高いでしょう。過去に読んだ書物のなかで、アメリカの成功者たちの多くが、「あなたにとって大切なものは何ですか?」という問いに対して、「時間」であると答えていました。

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ところで、普段、私たちは何の疑問も抱くことのなく「時間」という概念を使用していますが、哲学者や物理学者の間では「時間」はそれほど簡単なものではありません。
例えば、イギリスの物理学者、ジュリアン・バーバーは「時間は存在しない」と主張しています。根拠は、量子力学とアインシュタインの一般相対性理論を融合するホイーラー・ドウィット方程式で、この方程式には時間を表す「t」の文字がありません。もし、この方程式の解が正しいなら、時間は存在しないことになります。バーバーは言います。私たちの頭のなかでは、フィルム映画のように瞬間瞬間の1コマ1コマが再現されているにすぎない。1コマ1コマの静止画は変化するわけではないが、1コマ1コマの静止画が連続再現されると、変化しているように(時間が流れているように)思える。「時間のなかに瞬間があるのではなく、瞬間のなかに時間があるのだ」、時間は幻想にすぎない、と。
なるほど、我々の意識がとらえる瞬間瞬間は、フィルム映画1コマ1コマの静止画のように変化するものではありません。事物の変化こそが時間であるなら、変化のない=時間の存在しない瞬間瞬間が無数に存在し再現されたところで、時間が存在するわけではない。「時間のなかに意識があるのではなくて、意識のなかに時間がある」とも言えそうです。いずれにしろ、量子力学の世界は不思議なことだらけなので、「時間は存在しない」と言われても、それほど驚きではありません。
時間に関して、もう一人、この人を紹介しておかなければいけないでしょう。周知のとおりですが、ニュートンの絶対的時間に異を唱え、時間の相対性を主張したアインシュタインです。アインシュタインの特殊相対性理論では光速に近づくほど時間はゆっくりと進み、一般相対性理論ではブラックホールのように重力の大きいところに近づくほど時間はゆっくりと進みます。
この他、時間に関して、多元宇宙論や意識の問題などからアプローチする興味深い説がいくつもあります。

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さてさて、時間とはいったいあなたにとって何なのでしょう? 事物の変化を説明するもの? それとも、お金などの価値を生み出すもの? いやいや、自分自身を成長させ最終的には死に追いやるもの? あなたにとっての時間を定義できればよいですね。

今この瞬間も、最初で最後。やりたいことを大切にする事は、時間を大切にする事なんだと、改めて自覚して今を大切に生きようと思う。

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