本格的な夏に、冷房もフル稼働といきたいところ。しかし、冷房の効いた部屋に長時間いると、冷えや頭痛、食欲不振などの体調不良を招くことにもなるし。
オリンピック期間中の寝不足の日の疲れがここにきてピークにきているのは私だけではないでしょう。
そこで、気持ちよく夏を過ごす工夫のひとつとして、先人たちの知恵である「打ち水」をぜひ試されてみてはいかがでしょう。この打ち水は、元は江戸時代に華道や仏教のお清めとして行われていたものが、夏の暑さ対策に代用されだした。
じょうろやバケツなどに水を入れて、朝方か夕方に家の周囲に撒くだけ。特に、朝方の打ち水は、その後の気温の上昇を穏やかにする。打ち水をした後の気温は2~2,5度程度下がるとのこと。さらに打ち水をすることによって気温差が生じ、冷房の風とは一味違う自然の風がおこる。しかも、風呂の残り湯や雨水などを使えば、お金を全くかけずに涼を得ることができるところが最大の魅力です。暑さの中にもこうやって心理的な涼を求めることで、エアコンのない長ーい時代を昔の人は生きてきたのですよね。
また、みなさんは「冷やしあめ」をご存知ですか!?
これ、昭和までは京都・関西ローカルの飲料だったそうです。水飴をお湯で溶き、ショウガの搾り汁やおろしショウガを加えた清涼飲料水のことで、縁日やら駄菓子店などで出されていたとか。この時、結局は自転車で走り回ったので汗だくになったのですが、ひやしあめの冷たさと甘さは実に爽快でした。
かき氷を食べてもいいし、朝夕に打ち水をしてもいい。部屋に花ござを敷いても気持ちよさそうだし、籠枕で昼寝をしてもいい。サイダーを飲みながら夕涼みをしたっていい。浴衣で花火を見に行くのも楽しそう。窓辺に風鈴を吊るし、打ち水で自然の風を呼び込んでみる。こうやって、気持ちの上で涼しく過ごす方法を模索してみると、
なんだか、忘れていた夏休みのようでワクワクしてきませんか?